岐阜・羽島市H様邸 工場屋根作り替え成功物語
住まいに隣接する工場の屋根を作り変える工事です。
屋根を何とかしたい。雨漏りするのと地震が怖くて・・・
「先々代からの工場の屋根が古くなってきて、雨漏りがするのと、いつ地震が来て崩れるか分からないので、何かいい方法はないだろうか」と当社に相談に来られました。
重量が非常に重かったので、とにかく軽量で雨漏りの心配がない三晃葺き(金属系)が浮かびましたが、雨の音の心配もありました。そこで、吸音用ボードを屋根に敷き込むことで音を和らげることをご提案しました。
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セメント瓦葺きの屋根です。戦後間もない時期の物資不足から生まれた屋根材で、現在では生産されておりません。
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各所で屋根材がずれていたので、雨漏りが発生。この上を歩くのは危険な状態でした。
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屋根の思い切った遣り替えと、明かり採りガラスの交換を行います。
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手作業による解体工事です。まずは、屋根のセメント瓦から降ろしていきます。屋根の下は埃が落ちるので、先に養生をしてあります。
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解体の次には足場架け。登り降りのしやすさ、道具・資材の置き場所、安全の上で不可欠な工程です。
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新たに垂木をビス留めしていきます。最終仕上材の寸法から逆算して、間隔を決めていきます。
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屋根の下地材(板のこと)は、雨音を考えて吸音を兼ねた板を含めて2重に貼ります。この後、防水のシートを敷き詰めます。
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とても面積の大きい建物だったのと、勾配(屋根の傾き)の関係から、写真のような三晃葺きに決定されました。
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屋根工事終了後、明かり採りのガラスの交換です。厚めのガラス板は、慎重な作業が要求されます。
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セメント系よりも屋根の重さはぐっと軽くなり、その分地震への備えになりました。
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明かり採りのガラスもピカピカに。雪止めも取り付けたので、万一の大雪にも安心です。
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外壁の鋼板も同時に貼り替えました。きれいになりましたね。
結構やりにくい工事だったと思いますけど、よくやってもらえました。雨音が小さくなったのはもちろんですが、心なしか暖かくなったような感じがします。またご縁があれば、よろしくお願いします。 (写真の立派な船は、H様より2年連続で戴きました。ありがとうございます。)
板金工事は、見えない部分ほど雨漏り防止に重要なので、しっかりとした仕事が必要です。三晃葺きはよく普及している屋根で、昔は普通のトタン板を曲げて加工しただけのものだったんですが、最近のはガルバリウム鋼板という、長持ちする素材が使われるようになって、塗り替えまでの時間が長くとれるようになっています。ただ、どんな工法を採るにしても、ひと手間をかけるか省くかで、建物の寿命に大きな差が出ますから、私たちの仕事は気を抜けません。
H様には、天候の不順や職人さんの体調不良によって工期が多少延びてしまい、ご迷惑をおかけしましたが、無事工事を終了することができました。H様には本当に良くしていただいて、各職の職人さんたち共々、恐縮の限りです。H様、ありがとうございました。