伝統の寺社建築 岐阜県瑞穂市T寺様リフォーム成功物語
(お寺の本堂の浜縁階段の造り替え、上敷居の持ち上げと建て付け直し、庫裡の玄関取り替え)
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本堂の浜縁階段。南向きで、太陽と雨風に特によく当たる部分なので、劣化が進んでいました。
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本堂内のふすま。鴨居が下がってしまい、開け閉めできないところもありました。
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天井裏(小屋裏)の様子です。丸太を縦横に組み合わせることで、100年以上の耐久性を持たせています。
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庫裏の玄関。昔ながらの木製で、風格があります。ただ、ボール遊びでガラスが割れやすいのがお悩みでした。
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浜縁の階段を造り直しています。たくさんの人が同時に乗ってもいいように強度を上げ、昇り降りし易い寸法にします。熟練職人の腕の見せ所です。
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長年の重みで下がった鴨居(かもい)を押し上げます。写真に写っているジャッキは、60tの重さまで持ち上げられるものです。
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鴨居の直上の天井裏では、吊り上げるための金物を入れる準備中です。お寺の天井裏は、伝統建築の技術を垣間見ることができますね。 大きな梁から直接、下の鴨居を吊り上げています。将来、万が一にも鴨居が下がることがあれば、この金物を調節することでまた吊り上げられるようにしました。
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ゆがんだ敷居の交換作業です。床下まで潜って取り換えます。
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貼り替えたふすまの建て込みです。1本1本高さ、傾きを調整しながらの作業です。
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庫裏の玄関リフォームにかかりました。木製からアルミ製に取り換えるので、敷居レールも外さなくてはなりません。 後の仕上がりの綺麗さに関わるので、解体も慎重です。
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新しくなった浜縁の階段。以前のより降りやすいように寸法を変更しています。そして、汚れ防止と耐久性を上げるために、木が呼吸をすることができる塗装をしています。
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交換した敷居。畳にあわせて、片側だけ湾曲させています。非常に難しい作業でしたが、きれいに納まりました。
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鴨居を吊り上げ、ふすまの開け閉めがスムーズに。ふすまの紙も新品になって、本堂内が明るくなりました。
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庫裏の玄関も、アルミ製に変わりました。これで子供さんたちのボール遊びでガラスが割れることも無くなり、防犯性も向上しましたね。
法要の前に工事を間に合わせてもらえて、ありがたい限りです。これで安心してお客様をお迎えすることができます。ありがとうございました。
T寺様ご住職とは、私が修行から帰ってきたばかりの時に、まだ小さかった子どもを通じて奥さん同士が知り合いとなり、その時のご縁で今回声をかけて頂きました。工事も、古い日本建築に久しぶりに関わることができ、職人さんたち共々本当に楽しい現場となりました。一期一会のご縁を頂戴し、本当に感謝いたします。