岐阜・天保の古民家 を鑑定してきました。
江戸時代 天保10年頃 将軍徳川家斉の時代の建物です。
天保10年を西暦にすると、1839年。
つまり、170年以上前の建物ということになります。
鑑定士はきららホームの井上理崇。
私の想像をはるかに凌駕する、風格のある佇まいです!
古民家鑑定士1級の
右から大下鑑定士、梅村鑑定士、鈴木鑑定士、永嶺鑑定士、
そして私の5名で鑑定を行いました。
昼過ぎから始まった鑑定は、日が沈みかけるまで続きました。
調査には結構時間がかかるのです。
築25年も過ぎれば、固定資産としての価値はゼロになる現代。
その価値が分からない人が見れば価値は無く、
価値がないと判断されたら、無造作に解体されてしまう。
鉄骨やコンクリートの建物と違い、古民家は改修が可能なのですが。
私たち古民家鑑定士が見れば、歴史的・文化的価値は素晴しいものと捉えます。
解体するにしても、一本一本の部材は古材としての価値もあります。
この建物も、そこここに棟梁の技が今も生きています。
なぜ180年以上残っているのか、その答えはこの中にありました。
壊してしまったものは、もう二度と作ることはできません。
どうか、これから先もこういった建物を大切に扱ってくださるよう、切に願います。